2014年3月29日土曜日

電子黒板の使い方(活用事例集)

 

全国の自治体や教育機関による電子黒板の導入事例を紹介いたします。

●小学校での電子黒板導入事例

大和市の市立小学校

電子黒板の導入によって、児童たちからは「見やすい、わかりやすい」と反響があり、教師からも「教育効果が高まった」「教材開発に役立てられる」という意見が聞かれました。電子黒板は、画面に出てくる文字や画像を部分的に拡大したり、文字を消したり画面に線を引いたりできるだけでなく、音声や動画の再生も可能。この点で従来の「黒板とチョーク」と比べて、視聴覚に訴える授業が展開できるところが魅力です。さらに、電子黒板はパソコンと連動しているので、インターネットから授業の素材になる画像や動画や音声を必要に応じてダウンロードできるというメリットもあります。 一方で、電子黒板を利用した教育の効果は、機器を使いこなす教師の能力にかかっています。機材が使えず教材もつくれない教師が多く現れ、視聴覚教育に堪能な教師だけに負担がかかる結果となったと同校関係者は話しています。

 

立命館小学校

同校ではモジュールタイムという独自のシステムを活用しています。モジュールタイムとは「頭の切り替え」です。1コマ10分のモジュールタイムが計3コマ、授業時間前にバランスよく設けられており、算数モジュールは簡単な計算問題、英語モジュールは英語の音読などが行われています。ここに電子黒板やタブレットPCなどが活用されています。 教員からは「IT機器を使用した授業では、子ども達の授業に対する集中力が高いと感じる」「電子黒板で授業がつくりやすくなったと感じる」「板書にかかる時間を節約してテンポよく授業を進める上で大きなメリットになります。」「これからは目で見て一瞬で答えられるようなフラッシュ暗算などに活用していきたい」など、肯定的な声が多く上がっています。

 

杉並区立和田小学校

電子黒板の導入によって、授業への参加意欲が向上し 教師と向き合う時間が増加しました。教室では目立った変化が表れました。顔を上げて授業を聞く児童たちが増えました。以前は、うつむきがちだったり、集中力が続かなかったりした児童も、様々な教材を表現力豊かに表示できる電子黒板を熱心に見つめ、活発に意見を述べるようになっています。教師も児童の表情から理解度をつかみやすくなり、授業を進めやすくなりました。ICTの活用によって、アナログでのコミュニケーションがより活発になるという大きな成果を収めています。

●中学校での電子黒板導入事例

茨城県取手市立野々井中学校

電子黒板が置かれている同校のコンピュータ教室では、円形にグループ分けされたテーブルにそれぞれ4台ずつ、合計40台ほどのPCがLAN接続されており、教師機の画面を転送することができるようになっています。 パイオニアの電子黒板は2005年秋にコンピュータ教室のリプレイスと同時に導入されましたが、プラズマ特有の鮮明な明るさがすばらしく、生徒たちも初めて見た時は「オオッ」と歓声があがったそうです。

石川県立金沢錦丘中学校

石川県立金沢錦丘中学校では、パイオニアの学校用50V型プラズマ電子黒板「EPD-C504」を1学年・英語の授業で活用しています。電子黒板特有の機能を活かし、単語や会話表現の発声を短時間に集中して繰り返し練習することで、学習効果を高めています。さらに、ALTとの英会話の授業も1時間内で効果的に取り入れることが可能になったことで、学習内容をより一層充実させることに成功しています。

●高校での電子黒板導入事例

三重県立四日市西高等学校

同校はすでに校内ネットワークが完備されており、しかも、三重県では公立学校の教員にノートパソコンが1台ずつ支給されています。こうした進んだ環境の中で電子黒板『EPD-C504EC』が導入されたのはまだ日が浅いものの、同校はモニターとして旧機種を活用してきた実績があります。「文部科学省のデジタルコンテンツ活用授業の研究に携わっていたこともあり、これまでいろいろな情報提示装置を試してきましたが、日常的に使えると思ったのが電子黒板でした」と教諭は語ります。 電子黒板『EPD-C504EC』は授業準備室に設置していますが、1人でもスムーズに移動できるので、必要なとき苦労なく教室に移動して活用できるのがメリットです。同校では選択科目も多いため、余裕教室を講義室として確保しています。そのため、電子黒板を使う場合は、各階を上下しなくても講義室で賄える点もメリットです。

●大学での電子黒板導入事例

長崎大学教育学部

同学部では、教員養成ゼミナールで電子黒板を活用しています。電子黒板を活用する理由は、「たとえばWEBなど、今までの授業で見せられなかったことが簡便に見せられること。さらに、画面で情報を共有しながらその場で書き込みができるので、議論がスムーズに行えるとともに、授業への集中力を保ったまま、より深く発展させていくことができる。特に、これからの社会に対応する人材を育成する大学の授業においては、そうした使い方が有効になる」と寺嶋浩介准教授は話しています。 情報共有から議論の発展まで、伝わりやすい電子黒板によるプレゼンテーションで、学生の思考力や表現力をきたえることに高い効果を発揮しているようです。

●民間企業・自治体での電子黒板導入事例

長岡市

同市では、電子黒板「StarBoard」を、災害時の情報共有だけでなく、平常時の防災教育にも役立てることを目指して導入しています。なかでも学校や高齢者施設で行う出張防災教室のシーンをイメージして採用されたのが、持ち運び可能な電子黒板「StarBoard Link DR」です。 「StarBoard Link DR」は、テーブル上に広げたスクリーンにPCの画面を投影し、画面に直接書き込みを入れたり、拡大・縮小ができるものです。災害情報の共有ツールは、直感的に使えるだけでなく、平常時にもきちんと使えるシステムであることが大切です。災害時だけに特化したものでは、ほぼ100%使えません。電子黒板「StarBoard」は、学校教育現場での実績もあり、平常時に活用することで、危機管理防災本部の職員たちも操作に習熟できますし、運用のノウハウを蓄積できます。

●教育センターでの電子黒板導入事例

群馬県総合教育センター

わかりやすい授業とは何か?このテーマに真剣に取り組んだ同センターは、すべての学級のあらゆる授業においてコンピュータを活用するために【G-TaK】と呼ばれる電子黒板システムを導入しています。子どもの立場に立った「わかりやすい授業」を実現するためには何が必要かを熟考した結果です。たとえば、普段の授業で行われている「黒板と言葉による教師からの説明」の中に「大画面で写真や動画を提示したり、音を聞かせたりする」ことができたなら、子どもたちはきっと目を輝かせて教師の説明に聞き入り、理解しやすくなるはずです。 【G-TaK】では、授業を実際に行う教員が「授業で使える」と判断したコンテンツを校内サーバに蓄積することにより、教員が各教室のコンピュータからサーバにアクセスして必要なときに必要なコンテンツを取り出し、プロジェクタや大型ディスプレイを通して子どもに提示できるようになっています。教員はどの教科でも、コンテンツを提示しながら授業を進めるようになるという発想に根差しています。

栃木県総合教育センター

同センターでは、小学校の教員を対象にしたパワーポイントを使った教材作成などの研修も開催しています。研修ルールでは、教室全体が6つの「島」に分かれており、それぞれにノートPC6台と電子黒板が1台ずつ配置されており、6人掛テーブル×6グループに色分けされています。 従来のようにコンピュータを並列に配置したのでは、なかなか受講者同士がコミュニケーションを図ることが難しいので、受講者が小グループでコラボレーションできるような配置はできないかと考え、現在のレイアウトを発案したそうです。 これからの研修に期待されているのはITスキルの習得だけではなく、それを利用、活用して授業に活かすことにあります。同センターの研修を指導する小口公正副主幹は、「これまでも教材作成の研修はしてきましたので、これから求められるわかる授業に必要なプレゼンテーション能力を身につける場を提供したかった。そして、そのためのコミュニケーション・ツールとして、電子黒板が有効だと思いました」と語っています。"

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